日本人の約3割がアレルギーの可能性

日本ではアレルギーを持つ人は多く約3割の人がアトピー、ぜんそく、花粉症食物アレルギーなどなんらかのアレルギーを抱えている人がいるとされています。

これは成人よりも小児に顕著で、9歳までの子供の4割がなんらかのアレルギーがあると考えられています。

日本では杉花粉として約50年前の1963年に栃木県の青年に初めてアレルギー症状が確認されました。

しかし、日本は古来から杉の植樹が盛んに行われていたので、元々日本では杉花粉が多く飛び交っていたはずです。

最初のアレルギー患者が出るまでは、日本人には杉花粉を発症しないような生活習慣があったか、そのような体質であったことが推測されます。

この日本で初のアレルギー患者の確認以降、年々アレルギーを発症する人が増加していきます。

一方で、1960年以降日本の衛生環境は格段に改善し、寄生虫の感染者も減少していきました。

このような傾向は日本だけではなく、欧米でもアレルギー患者の増加と、衛生環境の改善がみられました。

現代社会は、清潔な環境を手に入れる一方でアレルギーと言う厄介な症状をしょいこんでしまったとも言えないでしょうか?

人類誕生後、人間は進化を続けてきましたがここ1万年間は細胞の構成や免疫構造には変化はありません。

文明が発展し衛生環境の向上により乳児死亡率も著しく低下しましたが、一方でアレルギーなど免疫の過剰反応など身体の機能の退化とも言えるような問題もでてきました。

これをもって不潔な環境が、人間の免疫機能を適切に保つとは言えませんが、このような環境の急激な変化に人間の身体が追い付けていないと考えられこともできます。

アレルギー

アレルギーとは、免疫という身体を守るシステムが過剰に反応して起こる症状です。

アレルギー疾患の原因は様々ありますが遺伝的要因や乳幼児期の感染や腸内細菌の状態などが作用しあいあって発症が制御されています。

アレルギー疾患の罹患頻度は先進国で増加し、原因は乳幼児期の生活環境が原因として見られています。

アレルギー児の腸内フローラ

腸内環境が人間の免疫系の発育に影響を与えていることは知られており、幼児の腸内細菌フローラとアレルギー疾患の発症の関係についての調査では、アレルギー疾患児では善玉菌が少なく、好気性菌の悪玉菌が多い事が数多くみられています。

また、1才時にアトピーとなる幼児では生後3週間時点で好気性菌の悪玉菌が多く、かつビフィズス菌が少ない傾向にあることも研究結果があるようです。

乳幼児期早期の腸内細菌が何らかの人体の免疫系に影響与えアレルギー疾患の発症に強く関与する可能性を示しています。

つまり、乳幼児期早期の腸内細菌に改善させることで、アレルギー疾患の発症予防が行える可能性があることを示しています。

乳酸菌のアレルギー発症予防

ある実験では、アトピー素因を持つ159名の妊婦およびその生後6ヶ月までの乳児に乳酸菌を摂取させ乳酸菌がアレルギー疾患の発症を抑制する効果ぬ有無を調べたようです。

結果、2才時の児のアトピー性皮膚炎の発症率は、乳酸菌投与群ではプラセボ(偽薬)群に比較して有意に低かったとされます。

つまり、乳酸菌の投与がアトピー性皮膚炎の発症を抑制する可能性があるのです。

その後、被験者は追跡調査され、生後4才の時点でも乳酸菌投与群ではアトピー性皮膚炎の発症頻度が低かったようです。

乳酸菌がアレルギーに働きかける仕組み

乳酸菌の摂取が人体に与える効果は様々な研究で報告されていますが、細胞レベルでのメカニズムは解明されていません。

どの乳酸菌の菌種の有益性が高いのか、生菌が良いのか、死菌の方がよいのか、という点についても未だに明確な見解は無いようです。

乳酸菌サプリは花粉症に効くのか?

質問:乳酸菌サプリは花粉症に効くのか?

回答:

まずは花粉症とは何か?から解説したいと思います。

人間には免疫器官と呼ばれる組織群があり、これらは外敵や異物を排除したり、有益なものを体内に入れる許可を出すなど関門のような役割をしています。

しかし、この優秀な器官も免疫機能のバランスがくずれると誤作動を起こし、体に様々な症状を起こす場合があります。

誤作動を起こすと本来は人体に無害な物質である花粉などを外敵と認識し防御反応を起こすのがアレルギー反応です。

このアレルギー反応の原因となる物質を抗原といい、それに対抗して体が作る免疫物質を抗体といいます。

抗原が侵入すると正常な場合であれば、抗原抗体反応が行われますが、それを免疫反応と呼びます。

抗原抗体反応を繰り返しているうちに、無害であるはずの花粉などの物質に対して過剰に働いてしまうことがアレルギーの仕組みで、目や鼻に起こると花粉症、気管支で起こると喘息、皮膚に起こるとアトピーとなるのです。

これら症状を起こす抗体を生産する免疫細胞をTh1やTh2と呼びますが、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が起こるのはTh1・Th2という2種類の免疫細胞のバランスの崩れです。

乳酸菌にはTh1・Th2のバランスを改善する働きがあることから、花粉症には乳酸菌が有効なのです。

つまり、抗体が作られるのを抑えたり、Th1細胞の働きを強めることで、花粉症を改善することが数々の研究で明らかになっています。

ただし、腸まで生きて届かないとこのような乳酸菌の働きを期待できないので、乳酸菌サプリを選ぶ場合は腸まで届く強い菌種を選ぶことが大切です。